コンパクトで利便性が高いキャンプ用品は、防災グッズとしても価値が見直されているのです。
プライバシーを守れるテント
大きな災害が起こった時、キャンプ用品はさまざまな場面で役に立ちます。
たとえば、アウトドアグッズの定番であるテントです。災害で家を失ったり、留まることが危険と判断されたりした地域住民は避難所生活をすることになります。学校の体育館や公民館での避難所生活は窮屈で不便なものです。そして、プライバシー空間が存在しないことも辛いポイントです。
避難所は公共施設を即席で貸し出しているものですから、避難者同士の間にちゃんとした仕切りやカーテンがついていない場合がほとんどです。東日本大震災の報道では避難所でダンボールの仕切りで過ごす避難者の姿が映し出されていました。特に若い女性にとって食事や睡眠の姿を常に周囲に晒す状態は、大変ストレスになることでしょう。
もしもテントがあれば避難所でもプライバシーを守って生活することができます。小型テントなら避難所でも邪魔にならず、避難時にも邪魔にならないので防災グッズの一つとして家に備えておくことをおすすめします。
キャンプ用の調理器具や食器セット
避難所へ行くと、今まで当たり前のように身近にあったものに対して、ありがたみや必要性を強く感じるものです。
調理器具や食器はその代表的な例だといえます。避難所では食事の支給があったとしても、常に温かい料理が食べられるとは限らずIHや電子レンジがあった台所を恋しく思うことでしょう。
そんなときに活躍してくれるのがキャンプ用の調理器具です。
キャンプ用の調理器具はアウトドアでもかさばらないようコンパクトなサイズで機能的に設計されているため、簡単に避難所にも持ち込むことができます。
特に手元においておきたいのはコンロとステンレス鍋、そしてガスの三点です。これだけあれば冷えた食事も温めなおして食べることができます。
健康を維持するためにも非常に心強いグッズです。また、温めなおした料理を家族や知り合いと分けてよそうときに必要な食器セットも用意しておきたいところです。物資が不足している避難所では、余分な食器をもらうことができない可能性があるからです。紙皿のように使い捨てるタイプではなく、プラスチックやステンレスの皿も選んでおきましょう。
持ち運びやすいコンパクトストーブ
避難所の辛さで筆頭に挙がるのは『寒さ』です。
特に秋から冬にかけての避難所は健康を害するほどに寒さが避難者を襲います。
これは避難所のほとんどが別の用途で建てられた施設であるため、熱を維持できるような作りになっていないからです。
また、避難所が広すぎてストーブなどを支給されたとしても避難者の位置によってはまったく温まらないことも原因です。
物資が不足している避難所で体調を崩してしまうことはたいへん危険ですので、防災グッズには防寒グッズも含めておくことが重要です。
しかし、毛布や布団だとかさばってしまって持ち運ぶのが不便です。そこでおすすめしたいのが登山やキャンプ用のコンパクトストーブです。
アウトドアグッズのコンパクトストーブはリュックにつめてもスペースをとらないように軽く、小さく設計されており避難所の狭い空間でも十分に置き場所があります。暖をとることができるようになると健康の維持もしやすくなり、来るべき帰還の日まで体力を温存できます。防災において意外なほどの活躍を見せるキャンプ用品をあなたの家庭でも揃えてみてはどうでしょうか。
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