保存期間の長いお菓子は非常食向き!その理由と選び方のコツは?

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災害時などの非常食と聞いて、みなさんはどんな食べ物を思い浮かべるでしょうか。

大きな震災などを経て、最近は非常食もどんどん進化し、便利かつ美味しくなっています。例えば、缶入りのパンや温めずに食べられるレトルト食品などがあります。でも、実は私たちが日頃から食べているお菓子でも非常食になることをご存じでしょうか?

とりわけ適しているのが、保存期間の長いものです。どのようなお菓子が非常食に向いているのかを知っておくと、いざという時のために備えておくことができますよ。

非常食にお菓子が向いているのはなぜ?

どうしてお菓子は非常食に向いているのでしょうか。

お菓子は栄養価が高く、ほんの少しの量でもエネルギーを補給することができます。たくさん食べると太るからと日頃は控えているという人が多いお菓子ですが、災害時のように満足に食べ物が手に入らない時には重宝します。

また、お菓子のような甘い物を食べるとホッとします。それは、甘い物を食べると、精神状態を安定させて心を安らかにする作用のある「セロトニン」という物質が脳内で分泌されるからです。そのため、災害に遭って緊張状態が続き常に強いストレスを感じている時にお菓子を口にすると、リラックスすることができるのです。過酷な状況下で耐えている子ども達もお菓子があると喜びます。

お菓子の保存期間が長い理由

数ある食品の中でも、お菓子は比較的保存期間が長いものが多いのが特徴です。手作りの焼き菓子などは数日でダメになってしまいますが、市販品は未開封であれば1ヶ月から、長いものは数年とかなりの長期間保存が可能です。

では、なぜお菓子には保存期間が長いものが多いのでしょうか?例えばクッキーやビスケットのようなサクサクした食感のものは、含有水分量が少なめです。水分が多いと細菌が繁殖して腐りやすくなりますが、水分が少ないとそのリスクは減ります。

また、お菓子の袋の中には脱酸素剤という小袋が入っています。細菌やカビは酸素があると活発になりますが、脱酸素剤で酸素を遮断することによってその影響を受けにくくすることができます。これらのことから、お菓子は保存期間が長いものが多いといえます。

保存期間の長いお菓子は非常食向き!その理由と選び方のコツは?

非常食におすすめ!保存期間が長いお菓子はこの3つ

具体的にどのようなお菓子が非常食におすすめなのでしょうか?保存期間が長いものの中から3つご紹介します。

1つ目はチョコレートです。チョコレートには糖質と脂質が多く含まれ、カロリーとエネルギーの補給に優れています。その他にもカルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛などの栄養が摂取できます。特に、板チョコであれば薄くてかさ張らないので、鞄に入れても場所をとりません。

次におすすめなのは、ドロップなどの飴類です。砂糖と水飴を原料にして作られている飴は、とにかく糖分が豊富で、すみやかにエネルギー源を補給するできます。最近は塩飴が注目されており、夏場の熱中症対策にもおすすめです。さらに、飴は固いので、鞄の中で潰れたり粉々になったりする心配がありません。また、災害で家屋や道路が崩れていると、空気がホコリっぽくなり、喉の痛みを感じることがあります。喉を潤わせることができるというのも飴類の利点です。

3つ目は、少し意外かもしれませんが、羊羹です。羊羹は近年、宇宙食としても食べられています。甘い物でエネルギー補給にピッタリの品ですが、加えて注目すべきは餡子です。餡子に使われている大豆のタンパク質は貴重な栄養源となります。パサパサ感がなく食べやすいのも特徴です。

保存期間の長さが魅力の缶詰お菓子

普段スーパーで購入するようなお菓子を備蓄しておくのも良いですが、最近はお菓子メーカーも非常食用として缶詰めのお菓子を作っているので、そちらを利用してもいいでしょう。種類はいろいろありますが、缶詰なので保存期間は長く設定されています。ある程度の年月が経っても保存期間内であれば変わらぬ味で食べることができます。中には5年ほどもつものもあり、非常食として備えるのに最適です。

また、缶は丈夫で潰れにくく、重ねてスタッキングすることができます。さらに、他からの匂い移りの心配もなく、美味しく食べることができます。プルタブが付いている缶切り不要のタイプならば、より手軽かつ便利です。缶切りを使えない子どもでも開けられるのがメリットです。

気になる缶詰のお菓子の中身は、ビスケットやクラッカーといった非常食の定番のものから、マフィンやチョコレート入りのパンまでさまざまあります。災害時ではおそらく手に入れることの難しいマフィンのようなケーキ類は、疲弊した心を癒してくれることでしょう。脂質が多く腹持ちが良いのも長所です。

長いだけで保存期間はある!定期的な入れ替えを忘れずに

お菓子には保存期間が長いものが多く、安心して備えておくことができますが、「保存期間がまったくない」という訳ではありません。

お菓子の非常食もミネラルウォーターや電池など他の防災グッズと同じく、定期的にチェックをする必要があります。保存期間切れ間近のものは、新しいものと入れ替える必要があります。

実際に災害に遭った時、いざ食べようと思ったら保存期間が過ぎていた、食べたらお腹を壊した……などのトラブルに見舞われることは、回避したいものです。せっかく備えておいた非常食を食べられない、さらにそれが原因で体調を崩すなんてことがあったら非常に残念です。一度準備したら終わりではありません。しっかり管理をして、非常時に備えましょう。

入れ替えた古いものは、実際に食べてみることをおすすめします。味や食感、量などをもとに、非常時を想定しながら、次に入れる新しいものの選別に役立ちます。
保存期間の長いお菓子は非常食向き!その理由と選び方のコツは?

まとめ

普段、何事もなく生活していると忘れてしまいがちですが、災害に遭うかもしれない可能性は誰でも共通しています。しかし、「備えあれば憂いなし」という言葉があるように、必要最低限の非常食を備えておけば、緊急時にも慌てずに済みます。

また、今は災害時でも美味しい食べ物を食べたいという考えが広まり、少しでも快適に避難生活を過ごせるようにと工夫を凝らす人も少なくありません。お菓子はエネルギー源だけでなく、心に安らぎを与えますし、非常食に適したお菓子の缶詰は種類が豊富です。

そんなお菓子は、自分や家族がいかにリラックスして必要な栄養を摂取できるかを考えた時、非常食は決して欠かすことのできない品と言えるでしょう。まずは好きなお菓子から用意してみてはいかがでしょうか。

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