そのため、日ごろからの防災意識が高く、防災グッズを揃える人は多いのではないでしょうか。防災グッズのなかでも非常食は気になるものですよね。非常食には乾パンや缶詰など、さまざまなジャンルのものがあります。
実はお菓子も、非常時には重要な役割を果たします。まず、お菓子は小型なものが多く、携帯性に優れているというメリットがあります。また、一般的にお菓子はカロリーが高いため、食糧不足が懸念される災害時には命を救うために役立ちます。
そんな非常食として優れているお菓子について、詳しく見ていきましょう。
非常食として活躍するお菓子の種類を知ろう
非常食として優れているお菓子を揃える際、登山家が山に持っていくお菓子を参考にすることができます。
飲食や持っていく荷物が制限される過酷な登山では、災害時と状況が似ているとも言えるからです。登山で持っていくのに適したお菓子の条件は、カロリーの高さ、賞味期限の長さ、携帯性の良さ、食べやすさです。
例えば、チョコレート菓子はカロリーの高さと携帯性においてかなり優れています。中でも非常食用として向いているのは、板チョコです。ミルク成分が多いものよりは、カカオが多いビターなもののほうが熱で溶けづらくおすすめです。
クッキーであれば、ソフトタイプだと食べやすさにおいて優れています。非常時には水分を摂ることが難しくなる状況も考えられるため、堅いクッキーは食べづらい可能性があります。袋が小分けになっていると、衛生的で携帯性も抜群です。
ドライフルーツは、ハイカロリーで非常食として優秀です。ドライフルーツの成分の多くは糖分です。糖分はカロリー不足が懸念される非常時において、命綱となってくれる成分です。マンゴーやパイン、バナナなど種類が選べるのも、ドライフルーツの魅力です。ドライフルーツは賞味期限が長く、買い置きにも適しています。
飴やグミも非常食としてよく用いられるお菓子です。飴やグミは甘み成分だけでなく、塩分や酸味なども含まれています。これらの成分はバラエティーに富んだ味が楽しめるだけではなく、バランス良く体に必要な成分を摂り入れられるというメリットがあります。
さらに、飴やグミは日持ちし、保存の際にかさばらず、食べやすいのも特徴です。水分が十分に摂れないことが予想される非常時でも、喉が乾くことなく食べられるところも魅力です。
知ってた?お菓子の缶詰の有用性
非常食といえば、缶詰をイメージする人も多いことでしょう。
実はお菓子にも缶詰になったものがあるのをご存知ですか。缶詰のお菓子には、ビスケットや飴類があります。ビスケットは焼き菓子のため口の中が乾いたり、塩分の影響で喉が乾いたりするので、飲み物もセットで用意しておくといいでしょう。
お菓子の缶詰には、保存期間が長い、災害時に一度開封しても蓋を閉めておけばその後も数日間は食べ続けられるというメリットがあります。
一方デメリットとして、お菓子の缶詰は普段の暮らしで食べる用ではなく、非常食用として買われることが多いため、気がついたら賞味期限を大きく過ぎていたということがあるかもしれません。賞味期限を過ぎたものは傷んでいる可能性があるため、災害時には食べないほうが良いのは当然です。
賞味期限切れを避けるためにも、最低年に一度はチェックすることをおすすめします。賞味期限が近いものは、災害時をイメージしながら日常で試食してみることもできますよ。
気になるのは賞味期限!非常食用のお菓子の賞味期限は長い?
賞味期限が長いお菓子には、クッキーやビスケットなどの焼いたもの、ドライフルーツなどの乾燥したものが挙げられます。
これらのお菓子の特徴は、水分が飛ばされていることによって日持ちがするということです。また、飴類も賞味期限が長いお菓子のひとつです。糖分が多く含まれているものは基本的に腐りにくく長持ちします。
例えば蜂蜜の糖度は高く、8割以上が糖分で形成されています。そのため、保存状態に気をつけていれば、何千年も持つといわれています。
飴も糖分が多く含まれているものは、湿気や水気の多いところに置いておかないなど保管に気をつけていれば、かなり長持ちすることでしょう。
一方、板チョコの賞味期限はそれほど長くはありません。ビターな板チョコはおよそ2年程度、ミルクがたっぷり入っているものは1年程度の賞味期限が一般的です。そのため、板チョコを非常食とする場合はこまめに買い足すこと、ビター味を選ぶことをおすすめします。
お菓子メーカー別!非常食用に使えるお菓子を比べてみよう
お菓子のメーカーにはさまざまなものがあります。それぞれ非常食に適したお菓子を販売していますが、メーカーごとに違いはあるのでしょうか。
ここでは3社のビター味の板チョコを比べてみましょう。
・A社の内容量は50グラムで、他の板チョコにはない大豆由来のレシチンが入っています。カロリーは282キロカロリーで他の2つの板チョコよりはやや低い数字ですが、大差はほとんどありません。チョコレートの区切りは3×5です。
・B社の内容量は50グラムで、他の板チョコにはあるココアバターが入っていません。原材料が1番少ないのが特徴で、カロリーは284キロカロリーです。チョコレートの区切りはA社同様3×5です。
・C社の内容量は50グラムで、289キロカロリーです。チョコレートの区切り方が小さく4×6です。
各社ともほとんど内容量とカロリーには違いはなく、また価格も100円〜120円程度と、大きな差はありません。ただし、原材料には若干違いが見て取れるため、選ぶとしたらそこがポイントになります。また、C社はチョコレートの区切り方が他の2社に比べて小さく、非常時に小分けにして食べたいときには重宝するでしょう。A社とB社のビター味のチョコは、見た感じは見分けがつかないほどそっくりな外見をしています。
お菓子は非常食に最適!お菓子を用意して災害に備えよう
非常食は備蓄することを前提に選ぶことが望ましいものです。
お菓子の中には賞味期限がとても長いものがあり、非常食用として重宝します。非常食を選ぶ際は、持ち歩きがしやすいか、食べやすいかということも考慮する必要があるでしょう。非常食用のお菓子としては、コンパクトでかさ張らないもの、水分がなくても食べやすいものがおすすめです。水分がないと飲み込みづらいお菓子や、食べると喉が渇くお菓子は、非常食用としては適していない可能性があります。
お菓子といえども非常時には大きな役割を果たします。自分や家族の明暗を分ける重要なもののひとつになるかもしれません。最適なものを選び災害時に向けて揃えられるよう、今回の記事を参考にしてみてくださいね。
コメントを残す