防災グッズにテント付きトイレがあるって知ってる？どう使えばいい？

災害時には水や電気などのライフラインがストップしてしまう場合もあります。

水が不足すると衛生面のケアをするのが難しくなるのも事実です。避難所には仮設トイレが用意されることも多いですが、設置までに時間がかかることもあります。屋内でトイレができない場合、屋外で用を足すことが必要になります。そんな特別な環境の中でも、テント付きトイレなら衛生的に、周囲を気にせず用を足すことができます。今回は、災害時に活躍する防災グッズ「テント付き簡易トイレ」についてご紹介します。

☆災害時の簡易トイレは自分で用意する必要あり？

災害時に水や電気などのライフラインがストップしてしまうと、自宅のトイレは流れなくなってしまいます。

避難所には簡易トイレが設置されることも多いため、必ずしもトイレを自分で用意する必要はありません。

しかし、避難所には多くの人々が集まるため、使用する際には順番待ちをしなければならないケースもでてきます。この状況が続くと、だんだんとストレスに感じてしまう方もいるでしょう。また、臭いや排せつ物が気になってトイレをすること自体に抵抗を感じる方も少なくないようです。トイレを我慢すると病気になるリスクも高まります。例えば膀胱炎です。膀胱炎は、膀胱に雑菌が侵入したり、長時間排せつを我慢したりすることで炎症が現れてしまう病気です。発症すると、排尿時に強い痛みを感じるようになります。膀胱炎が悪化すると発熱を伴う「腎盂腎炎」になってしまうこともあります。トイレを我慢することで発症してしまった病を治すためには、専用の薬が必要です。
しかし、災害時には効果的な治療を受けることは容易ではありません。これらの病気のリスクを回避するためにも、防災グッズのひとつとして簡易トイレを用意しておくと安心です。

☆屋外でOK！テント付きの簡易トイレとは？

自分用のトイレを持ち運ぶことによって、災害時でもトイレを我慢する必要もなくなり、快適に生活がしやすくなります。

防災グッズのなかでもあると便利なのがテント付き簡易トイレです。テント付き簡易トイレは、屋外でも人目を気にせずに使用できるのが特徴です。その多くは災害時にも素早くワンタッチで設営できるテントと、持ち運びができる便器がセットになっています。便器にはポットタイプや、マンホールの上に設置できるタイプなど、さまざまな種類があります。テントを設営したあとで、なかにポットタイプの便器を設置し、簡易手すりを組み立てます。組み立て前はすべてが1つのボックスに収まるようにできていますので、持ち運びはしやすいです。通常のタイプよりもテント内が広い、要介護者向けのトイレもあります。テント付き簡易トイレを使用する際には、便器の中にポリ袋を設置してから使用します。

セットには凝固剤が含まれており、排せつ物を固めて処理することが可能です。屋外トイレは、夜間に使用する場合もあります。手元が見えにくいなかでトイレを使用するのは問題も多いと言えるでしょう。テント付き簡易トイレのセット内には、LEDライトが含まれているものもあります。夜間でも手元や足元を照らし、安心して用を足すことができます。

☆テント付き簡易トイレのメリットは大きい

多くの避難所にはトイレが用意されているため、「わざわざテント付きトイレを用意するのは面倒くさい」と考える方もいるのではないでしょうか。テント付き簡易トイレを使用するメリットを２つ挙げてみましょう。

１つめに、「人目を気にせずに用を足せる」という点です。災害時には、建物が壊れてしまうおそれもあり、屋内で生活をするのが困難な場合もあります。簡易トイレのなかには、手軽に利用できる袋タイプの簡易トイレなどもあります。これらの製品を屋外で使用する場合、人目に付かない場所を探さなくてはいけません。テント付き簡易トイレを用意しておくことによって、隔離される状況になるため屋外でも人目を気にせずに用を足せます。

２つのメリットは、「仮設トイレが使用できない状態でもトイレを我慢しなくて良い」という点です。仮設トイレが設置される前だったり、混み合ったりしている場合は、自分が使いたいときにトイレができない場合もあります。テント付き仮設トイレは、使いたいときに使え、心身の負担を軽くすることができます。

テント付き簡易トイレを使うときの注意ポイントとは？

テント付き簡易トイレを使用する際にはいくつかの注意点があります。

まず、テント付き簡易トイレを設置する場所についてです。テント付き仮設トイレは、屋外のどの場所でも設置して使うことができます。しかし、テントが安定しにくい傾斜などは避けるようにしましょう。地面が平らで、障害物のないポイントを選ぶと安心です。トイレの設置場所は、セットに含まれているトイレの種類によっても変える必要があります。路上にあるマンホールの鉄板を外し、トイレとして使用するタイプの便座はマンホールがある場所でしか使用できません。簡易トイレを購入する際には、セット内に含まれている便座がどのタイプなのを把握しておくのが重要といえます。

また、テント付き簡易トイレを使用する際には、衛生面に留意することも必要です。袋を設置する簡易トイレを使用する際には、1度の使用で袋を取り換えるのが一般的です。常に衛生的な状態を保てるように、替えのポリ袋を用意しておきましょう。トイレの種類によっては、水を流して処理をするタイプの簡易トイレもあります。

まとめ

災害時にトイレができなかったり、我慢してしまったりすることは体に悪影響を与えます。

しかし、屋外で用を足すことには、色々なトラブルが付き物です。テント付き簡易トイレを用意しておくと、屋外でも安心してトイレができます。簡易便器がセットになったタイプなら、高齢者や子供でも使用しやすく便利です。テント付き簡易トイレを用意する際には、簡易トイレのタイプを把握して凝固剤などのグッズも揃えておくようにしましょう。