防災に必要な水!非常食としても欠かせない本当の理由

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防災のために準備しておきたいものにはいろいろありますが、中でも欠かすことができないのが水です。

水は生命維持に不可欠ですし、飲料水以外にも生活用水として幅広い用途に使われます。特に、非常時にはきれいな水は不足しがちなので、十分な量を準備しておかなければ、いざというときに足りなくなってしまいます。

ここでは、防災のために必ず用意しておきたい、非常食としての水の重要性について解説します。

非常食としての水が不要にはならない理由

人間の身体は6割以上が水でできているため、生命維持に水が欠かせません。

「非常食として水は必要か不要か」と聞かれたら、多くの人は「必要だ」と答えるでしょう。もちろん、中には「水は食事からでも摂れるから、非常食として水は不要だ」という人がいるかもしれません。しかし、非常食として準備できる食料を思い浮かべてみれば、食事から水分を摂るのはかなり難しいとわかるはずです。

なぜならば、長期保存できるものは乾燥しているものが多いからです。それらを食べられる状態に戻すときにも水を使用するのですから、非常食として水が不可欠であることは間違いありません。

非常食として必要な水の量はどれくらい?

非常食としても水が必要だということは分かりました。では、どれだけの量を準備すれば十分といえるのでしょうか?

防災用には非常食も水も最低3日分は用意しておく必要があります。

成人の場合は、1人あたり1日3リットルの水が必要といわれていますが、このうち1リットルは生活用水です。生活用水はウェットティッシュや簡易トイレを用意することで節約可能ですが、非常食としての水は節約しすぎると脱水症を引き起こしてしまうため、最低でも1日2リットル、3日分で6リットルの準備は必要です。保管場所に余裕があれば、1週間分まで量を増やしておくと安心です。

これは便利!水を入れるだけで食べられる非常食

非常食にはそのまま食べられるものと、調理が必要なものがあります。

そのまま食べられるものは、開封すればすぐに空腹を満たせる点が優れています。しかし、非常食は長期保存のために水分量が少ないものがほとんどなので、年齢や体調によっては食べづらさを感じるかもしれません。

一方、調理が必要なものには、水を入れるだけで食べられるもの、熱湯で調理するもの、お湯で温めるものなどがあります。このうち、非常食として便利なのは、熱湯を使うものよりも水を入れるだけで食べられるものでしょう。非常時は、調理のための熱湯を用意することが難しいからです。

防災に必要な水!非常食としても欠かせない本当の理由

水だけでOK!非常食に最適なご飯とは?

昨今は、日持ちと食べやすさを兼ね備えた非常食の開発が進み、より通常時の食事に近いものが食べられるようになっています。

中でも非常食として、水で戻せるご飯が人気を博しています。ご飯をアルファ化したうえでフリーズドライしたもので、白飯だけでなく炊き込みご飯やピラフなどたくさんの種類があります。アルファ化とは、米のβでんぷんを人間が消化吸収できるαでんぷんの形にしたものです。

1人分ずつの個包装で、開封した袋の中に直接水を入れることで食べられるようになっています。熱湯なら15分、水なら60分置いておけば食べられるやわらかさに戻ります。

非常食として用意する水は1日あたりどれくらい?

成人1人あたりに必要な水の量は、1日3リットルといわれています。

しかし、3リットルの中には非常食としての水だけでなく、トイレや洗面などに使う生活用水の量も含まれています。ですから、非常食としての水だけなら、1日2リットル前後で計算するのが普通です。ただし、体重や年齢、季節などによっても1日に必要な水の量は違ってきます。

体重をもとに必要な水の量を決めるなら、乳児は150ミリリットル、幼児は100ミリリットル、小学生以上は80ミリリットル、成人は50ミリリットルに体重をかけて計算します。実際には計算よりも少し多めに備蓄するようにしましょう。

要注意!非常食として保存する水の賞味期限

一般的なミネラルウォーターと非常食専用の水とでは賞味期限が異なるので、どちらを選ぶかをよく考える必要があります。

一般的なミネラルウォーターは特売などで安く手に入りますが、賞味期限は短く、1.5~2リットルサイズのもので約2年、500ミリリットルサイズで約1年です。それに対して、非常食専用の水は賞味期限が5年程度と長い反面、購入時の価格が高いという欠点があります。

どちらの場合も、購入するときは賞味期限までの期間が十分にあるものを選び、いざというときに賞味期限切れで飲めないということがないように、定期的に入れ替えることが大事です。

防災に必要な水!非常食としても欠かせない本当の理由

優秀な非常食!水で戻せるお餅の魅力

非常時の主食として用意するなら、ご飯やパンよりもお餅がおすすめです。

フリーズドライのお餅は軽く持ち運びしやすいうえに、食べるときは水に浸けて30秒~1分ほど待つだけで食べられるやわらかさになります。水を入れてから1時間待たなければならないご飯と比べると、食べたいときにすぐ食べられるお餅は非常食向きといえます。腹持ちが良い点も非常食として適しています。

きなこ、あんこ、しょうゆなど味にバリエーションがあるため、甘い物が欲しくなってきたときや、食べごたえのあるものを食べたくなったときにも重宝します。

非常食にパスタはいかが?水で戻して味付けいろいろ

似たような非常食ばかりを食べ続けると飽きてくるかもしれません。

そこでおすすめなのが、食感も味付けもご飯やお餅と異なるパスタです。非常食用のパスタは、水を入れてソースが溶けるまでよくかき混ぜた後、20分放置しておくだけでアルデンテに仕上がるという優れものです。水を熱湯にすれば更に短く、約3分で食べられるようになるため、アウトドア用として利用する人も少なくないようです。ショートパスタなので、袋の中に入っているスプーンで食べられます。味はバリエーションがあり、保存期間も5年と長いので、非常食にぴったりです。

防災グッズの見直しが大切

防災グッズとして欠かせない水ですが、家族全員の分を十分に用意しようとするとかなりの量になります。

ですから、生活用水としての利用をできるだけ減らし、水の無駄遣いを抑えられるように、防災グッズの中身を見直す必要があります。

例えば、非常食を熱湯ではなく水だけで食べられるタイプのものにすれば、食事の満足感を損なうことなく燃料の利用を減らせます。生命維持に欠かせない水を無駄にしないで済むように、水以外の非常食もしっかり考えて選びましょう。

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