トイレの水は備蓄しておくべき?災害時に困るトイレと水の問題に迫る!

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災害時は水道設備が使えなくなることもあるので、生死の境を分ける水の存在はとても重要です。

災害に備えて、ペットボトル入りの水を買ったほうが良いと聞いたことがある人は多いかもしれません。そこで気になるのは、飲み水としては使用しないトイレの水です。トイレの水も備蓄しておいたほうが良いのでしょうか。水はどんなにあっても困るものではないですが、トイレ用となれば判断が難しいことでしょう。

今回は、災害に備えてトイレ用の水は蓄えておくべきかを解説していきます。

被災地に学ぶ水の大切さ!宮城県仙台市の事例

水を備蓄しておくことが大切といってもいつ災害が起こるかわからないため、なかなか実行に移せていない人は多いかもしれません。

しかし、被災者の声を聞けば、水の備蓄がどれほど重要かわかることでしょう。東日本大震災によって被害を受けた宮城県仙台市の人たちは、水を備蓄する大切さを身にしみて実感したようです。

備蓄といっても特別大きなタンクを買う必要はなく、ペットボトルでも大丈夫です。ある人は2リットルのペットボトルを数本用意し、そこに1日おきに水道水をためています。水道水は長期間そのままにしておくことができないので、古い順に料理や庭、トイレなどに使っているようです。

このように飲料水の備蓄をしている人は多いですが、水は飲む以外にも用途はたくさんあります。被災者の1人は東日本大震災の経験から、入浴後の水は次に入浴するまで湯船に残しておいているそうです。トイレ用の水として使うことができるので、被災中でもトイレ周りを衛生的に保てます。

このように、被災経験者は水の備蓄に対する意識が高い傾向にあります。経験者だからこそ水の大切さを理解しているのでしょう。

日本には災害が起こらない場所はないといわれているほど、さまざまな災害が各地で発生することが予想されます。他人事だとは思わず明日は我が身として、防災意識を高めることが大切です。

トイレの水は備蓄しておくべき?災害時に困るトイレと水の問題に迫る!

参考:仙台の水道H2O:http://www.suidou.city.sendai.jp/05_kouhou/01/2014_11/06bichiku/bichiku.html”

<災害が起きてからでは遅い!水の備蓄方法!

水にはさまざまな備蓄方法が考えられます。飲料水は料理で使用するものも含めて、成人で1日あたりおよそ3リットル程度は必要となります。

そのため、2リットルのペットボトルが6本入った箱を家族の人数分だけ用意することで、全員が最低4日間生き延びることができます。

水入りのペットボトルを購入する際は、市販のミネラルウォーターを買うという人も多いことでしょう。ミネラルウォーターの賞味期限は3年〜5年程度のことが多いので、うっかりしていると賞味期限切れになっていることもあるかもしれません。水の中には災害用の備蓄品として売られている賞味期限が長い精製水などもあるので、できるだけ賞味期限が長いものを用意すると良いでしょう。

ミネラルウォーターを購入する際は、硬度に気をつけることも大切です。特に赤ちゃんがいる場合は、軟水を選ぶようにしてください。

一方、災害のためだけに水を用意するのではなく、日常生活の延長線上で水を備蓄するという考え方もあります。ローリングストック法と呼ばれる備蓄方法は、日常で使用するものをいつもより多く買っておき、普段から少しずつ消費していくやり方です。

買い置きしたものが少なくなったら新たに補充していくことで、常に家の中にストック(備蓄)がある状態にできます。ローリングストック法では賞味期限切れなどの無駄がでないため、家計にも環境にも優しいのが魅力です。

トイレ専用に水の備蓄は必要?生活用水として考えよう!

災害時に断水が発生すると、トイレの水ももちろん使うことができません。

用を足しても流すことができないため、衛生上好ましくない状態になります。そのため、断水するリスクを考えれば、トイレ用の水をどこかに確保しておく必要があるでしょう。

ただし、トイレ用には新鮮な水である必要はありません。災害に備えるのならお風呂の水を残しておけば、生活用水としても使いまわせるのでそれで十分といえます。お風呂の水を残すといっても、別途タンクなどを購入する必要はありません。トイレの水をためておくのに適した場所は湯船です。普段から入浴後の風呂の水をある程度残す習慣をつけると、万が一のときに役立ちます。

その際、マンションなど集合住宅に住んでいる場合は注意する点があります。大きな災害が発生すると、マンションなどでは排水管が破断する可能性があるからです。トイレ用の水が備蓄されていたとしても、排水管が安全だと確認できるまでは水を流せないと考えておいてください。

もしも自分たちのことだけを考えて水を流してしまうと、特に階下の人に迷惑がかかる恐れがあります。

災害で困るのはトイレ!水を使わなくてもいい簡易トイレを用意しよう!

災害時のトイレに関する不安を解消するためには、水の備蓄だけではなく簡易トイレという方法もあります。

簡易トイレは凝固剤や樹脂が入っているなど防臭性に優れ、水を使用せずに用を足すことができます。コンパクトで携帯性も良いため、自宅から離れる必要があるときでも楽に持ち運びができます。

簡易トイレは数日分の必要個数を用意しておいてください。トイレは1日に何回も使用するため、1日平均5回トイレに行く人であれば、最低15個(3日分)、できれば25個以上(5日以上分)を備えておきたいです。

災害時に避けたいのは、用を足す回数を減らすために水分摂取を控えてしまい、その結果脱水症状になることです。災害の二次被害に遭わないように、簡易トイレは常備しておきましょう。

また、簡易トイレの消費期限は長く、数年から10年程度です。1度備えておけば数年は安心できるのも、簡易トイレのメリットといえるでしょう。ただし、直射日光や高温多湿の環境を避けて保存する必要があります。

簡易トイレの中に入っている凝固剤などが劣化すれば、簡易トイレとしての機能がうまく果たせないからです。
トイレの水は備蓄しておくべき?災害時に困るトイレと水の問題に迫る!

まとめ

災害時には飲み水をはじめとして、水が不足しがちです。

飲用以外にも、災害時の断水に備えてトイレを流す水なども確保する必要があります。お風呂に水を常時ためておくことで、トイレをはじめとする洗濯などの生活用水としても使用することができます。また、災害の影響で小火が発生したときなどにも、十分な量の水が近くにあればすぐに対応可能となります。

日常的に湯船に浸かって入浴する習慣がある人は、残り湯は捨てずに次の入浴までとっておくことで災害に備えましょう。

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