食料の備蓄などは完璧にしている方もいるでしょうが、東日本大震災では女性に関する生活の問題がクローズアップされ、防災に新たな課題が加わりました。
この課題の解決に向けて、どのような準備をしておけばよいかを紹介します。
災害発生時の女性特有の問題とは?
巨大災害が発生すると、家屋の倒壊などから避難所での生活を余儀なくされる人々が出てきます。
体育館や公民館などにたくさんの人が集まり共同生活を送るのですから、さまざまな問題も発生することが予想されます。
特に女性が暮らす場合、汚れや身体的なトラブル、性的被害が特有の悩みとして挙げられます。
着替えや子供への授乳をするのに、つい立てがないと男性の視線が気になってしまうという方は多いでしょう。
生理による体調不良もありますし、配給された下着や生理用品が肌に合わずかぶれてしまうということもあって自分で用意したいという方も少なくありません。
こうした女性ならではの問題をクリアしながら避難生活を送るには、これまでの被災経験から集められた声を参考に必要なものを備蓄しておく必要があります。
ママに必要なグッズは?
ここでは、女性の中でも育児中や妊娠中のママに焦点を絞って防災グッズを紹介していきます。
赤ちゃんがいる家庭であれば、オムツやミルクは必需品ですが、ミルクを与える際の哺乳瓶は水不足で洗えないといった衛生面が心配されますから使い捨てタイプだと安心できるでしょう。
被災地にいたママにとって役に立ったという声が多かったグッズは「赤ちゃんのおしり拭き(またはウエットティッシュ)」です。
被災下では水が出ないため、体を拭くのに苦労した方が多く、赤ちゃんもまたオムツ替えをする際におしり拭きがないとおしりがかぶれてしまいます。
赤ちゃんだけでなく、子どもの手や体を拭くのにも使えるので汎用性は広く、重宝されるでしょう。
冬場に暖をとったり、睡眠に使ったりする毛布やひざかけもマストアイテムの一つです。
赤ちゃんを寝かせたり、避難所で授乳をしたりする際には目隠しの代わりにもなります。
女性の中には冷え性を抱えている方も多いですから、生活の中で手放せないという方も多いのではないでしょうか。
カイロがあると指先まで温めることができますし、離乳食も人肌程度まで温めることができるでしょう。
変わり種としては「お菓子」も役に立ちます。食料という面では調理がいらないのはもちろん、被災地でストレスを抱えて食欲をなくしている子どもが喜んで食べる点で効果を発揮します。
身だしなみ用防災グッズ
身だしなみは被災という状況下で気を使っている余裕はないかもしれませんが、不衛生であることが原因で不快な思いをしてストレスを抱え込まないためにも、気をつけたいところです。
避難生活の初期では配給が来るまで下着や生理用品は必須です。
また、髪を洗わないと気が済まないという方もいるでしょうが、被災地は水不足となることが予想されますから、シートタイプのメイク落としや水のいらないシャンプーを防災グッズセットの中に入れておくと役に立ちます。
たとえ被災下でも化粧をしていない姿を見せるのが恥ずかしいと思う方は、防災グッズの必需品の一つであるマスクを利用しましょう。
すっぴんを見せずに歩くことができますし、避難所での感染症対策も兼ねることができ一石二鳥です。
被災地での生活が徐々に落ち着いてきたらより身だしなみへの意識が増すでしょう。
女性として身だしなみを整えることで、日常の頃の気持ちを一時的にでも取り戻せて、気休めにもなります。
近年販売されている防災グッズの中には女性の利用を強く意識した商品が多数あります。
クレンジングや化粧水、乳液などが入った防災グッズセットも売り出されているので、有事を想定して購入してみてはいかがでしょうか。
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