地震速報と地震予知の信憑性

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地震が来る前に地震速報が来ますが、なぜ地震が来るとわかるのでしょうか。

また、SNSサイトなどで「◯月◯日地震が来ます」などが出回ることもありますが、地震予知は本当にできるのでしょうか。

①地震速報

緊急地震速報は地震の発生直後に、震源に近い地震計でとらえた観測データを素早く解析して、震源や地震の規模(マグニチュード)を推定し、これに基づいて各地での主要動の到達時刻や震度を予想し、可能な限り素早く知らせるものです。

(引用:気象庁|緊急地震速報について 2018-02-27)

「地震速報=地震を予知する」というものではなく、地震が起こってから通知がくるものとなっています。

地震速報は、震度4以上が予測される地域に警報を発表します。

◯なぜ地震をいち早く捉えることができるのか

地震が発生すると、震源から揺れが波となって伝わります。

地震派にはP派とS派があり、P派は秒速6〜7kmで、S派は秒速3.5kmですのでP派のほうが早く伝わってきます。

ですので、先に伝わるP派を察知して緊急速報を発令します。

また、P派は個体・液体・気体などで伝わり、S派は個体だけで伝わります。

P派はエネルギーが小さく、P派到達時の揺れは初期微動といわれています。S派到達時の揺れは主要道動といわれており、強い揺れを生じます。

◯なぜどこにいても速報が来るのか

全国約270箇所に地震計があり、国立研究開発法人防災科学技術研究所の地震観測網(全国約800箇所)を利用しているため、地震が来たことを素早く知ることができます。

緊急速報に対応したスマートフォンやガラケーなどが必要です。警告音が鳴り、地震が来るかどうか知ることができます。受信設定に関しては、各キャリアによって異なるため確認が必要です。

◯緊急速報の伝わり方

地震波の伝わる速度は、数km/秒 程度ですが、光の信号の伝わる速さは(約30 万km/秒)のため、地震波が伝わってくる前にこれから揺れることを再び電気信号を使って伝えることができます。これを使って、非常に短い時間で遠距離まで情報を伝えることができます。

②地震予知

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地震予知には沢山のものがありますが、それらに根拠はあるのでしょうか?

(1)地震雲

一般的には、低い位置にあったり風に流されにくいものを指しますが、正確に定まっていないのが現状です。

また、気象庁では「地震とどのような関係で現れるのか科学的な説明がなされていない」としています。

地震との因果関係が無いのかどうかもわからない状態ですが、「地震雲があるから地震が起こる」とは現時点では言えません。

(2)動物の異常行動

地震が来る前に、カラスが騒いだり犬におちつきがなかったりという説もあります。

地震が起こる前に音や電気、においなどが地面や大気などに現れるのであれば、動物に感じ取ることができるのかもしれませんが、科学的に証明はされていません。

 

地震予知には「そうかもしれない」という要素が多く、科学的に立証されているものはありません。

近年、SNSの普及により地震予知の情報が流れることが多くなりましたが、こちらに関してもデマと考えられます。

過去に地震予知が招いた混乱の例として、1978年メキシコのオアハカ州の事件があります。

「同州ピノテパ市で大地震が起こる」という内容の手紙がメキシコ大統領に届き、それが報じられたため、オアハカ州を疎開したり家を売ったりする人が増えました。

予測された日に偶然M4.2の地震が起こりましたが、大きな地震はなく、この騒ぎによって地震被害より経済的打撃を受けました。

このようなデマで混乱をまねく事例もありますが、日本は地震国ですので日頃から災害への備えが必要となります。

地震予知に関して、以下のような文面があります。

地震予知とは、地震の発生を予め知ることである。

日本地震学会は、警報に繋がるような決定論的な予測のみを「地震予知」とし、それ以外の日常的に公表可能なもの(確率で表現されるもの)は「地震予測」とする新しい定義を2012年秋に発表し、推奨している。

なお、震源における断層破壊の発生後に行われる緊急地震速報などの地震警報システムはこれらに含めない。

(引用:地震予知 – Wikipedia 2018-02-27)

先に述べた緊急速報と地震予知ははっきりと区別されており、信憑性や確実性が全く違うものとなっています。

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まとめ

地震速報が普及し、地震が来る前に地震が来るのがわかるようになったことは大進歩ですが、今後地震予知が何らかの形で科学的根拠をもつと、地震被害は激減することでしょう。

もちろん、日頃からの備えや防災意識は必要不可欠ですが、今後の技術の進化に期待が高まります。

 

参照・参考文献(2018-02-27)

気象庁 Japan Meteorological Agency

http://www.jma.go.jp/jma/index.html

P波とS波を簡単に説明すると

http://www.jjjnet.com/jishin_PwaveSwave.html

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