万が一に備え、既に飲用水などを備蓄している家庭は多いのではないでしょうか。普段から防災を少し意識して、いざというときに家族全員が不安にならないように備えておきたいものです。
しかし、備蓄専用の食料をそろえようと考えていても、保管場所がないなどの理由でつい後回しになりがちです。防災用ではなく、普段家族がよく利用している食品を備蓄にまわすなどの工夫が必要です。
備えあれば憂いなし、備蓄食料について考えてみませんか。
備蓄すべき食料品は何か?家族構成を考えて決める
災害の程度や住んでいる場所によって違いがありますが、災害が発生してからは普段通りに食料を調達することが難しい可能性は高いです。さらに、電気、ガス、水道などが使えなくなることも考えられます。
特に乳児を含む小さな子どもや高齢者がいる家庭では、災害時の環境の変化などで体調を崩してしまうことがあります。食べるものに配慮が必要な可能性がありますので、備蓄食料についてしっかり検討しておくとよいでしょう。
それぞれの家族構成にあわせて、備蓄すべき食料品を決めておくことをおすすめします。では、どんな食料を備蓄すればよいか気になるところです。ポイントとしては、できる限り普段食べているものを利用できるようにすることです。
防災用品をそろえるように特別な食料品をそろえなければいけないという必要はありません。それよりも、乳児がいる家庭では、レトルトの離乳食やミルクを多めに備えておくようにしましょう。
高齢者がいる家庭では、おかゆなどの消化のよいレトルト食品を常備しておくとよいでしょう。また、特定の食品にアレルギーがある人や持病のある人が家族にいることも考えられます。医師などに相談して、それぞれの症状に適応した食料を準備しておくことが大切といえます。
それ以外は、特別に食料をそろえないで、なるべく普段の食料品から備蓄するという考え方をするとよいでしょう。
持ち出し用の食料は家族みんなでチェックを
ときには自宅が被災してしまい、家族が自宅内で安全に過ごすことが難しくなることがあります。
一時的に最寄りの避難所に行くという可能性を考えて、持ち出しするための食料品についても考えておきましょう。持ち出し用の食料をリュックに入れてまとめておくと、すぐに行動に移すことができます。
事前にやっておいた方がよいことは、家族全員でどんな食料を持っていくのかを話し合ってみることです。予測できない突然の災害発生で、パニックに陥ってしまい、何から手をつけてよいのか分からなくなってしまうことがあります。
そのため、防災意識を普段から意識してもらうためにも、子どもがいる家庭では、子どもも含めて家族全員で持ち出し用の食料を決めていくようにしましょう。家族全員でチェックしておけば、これが足りなかったということを防ぐことができます。
可能であれば、家族の人数分の持ち出し用リュックを準備しておくことをおすすめします。持ち出しする食料品としておすすめなのは、傷みにくい食品です。缶詰や真空パックになったレトルト食品があるとよいです。
さらに、避難所ではお湯がもらえる可能性がありますので、普段よく食べているカップ麺なども軽いので持ち出しやすいといえます。また、甘い物を食べると、気持ちが落ち着く効果が期待できますし、カロリーも摂取できます。日持ちのするクッキーやビスケット、飴、チョコレートなど好きなものを少し入れておくとよいでしょう。
家の中にある食料品は?何があるかリストアップ
備蓄食料は、家庭にあるものから選ぶようにするとよいでしょう。
なぜなら、普段から好んで食べている食品なので親しみがあるからです。さらに、買い忘れるということがあまりないということもポイントです。災害が発生して数日後に、救援物資で届く食料はありがたいのですが、慣れない食事になりがちです。
生活も普段のようにはいかないことが考えられます。精神的にも大変な時期であるために、せめて食事だけはいつも通りであることが心の安定につながるといえるでしょう。これらのことから、定期的に家の中にある食料品をリストアップしておくことをおすすめします。忘れないように、紙に書き留めてリスト化していきましょう。
注目しておきたい点としては、よく利用している食料品がどれくらい日持ちするのかということです。賞味期限が長い食品であれば備蓄に適しているといえるでしょう。
リストアップされた中から備蓄用食料品を決めていきます。賞味期限が長いと忘れていて、期限が切れていたということはよくあります。そのため、リストに期限を記載して定期的にチェックするのを忘れないようにしましょう。
賞味期限が近づいてきたら、その食品は食べて、新しく補充するというサイクルを作っておけば、いざというときにその食料が食べられない状態だったというのを防ぐことができます。
家族で被災!1週間のおすすめ献立
普段家庭で利用している食料を備蓄しながら、賞味期限が近づいたら新しいものに取り替えていくことで、生活の中で自然に防災用の食料を備蓄していることになります。
明日災害が発生してしまったという想定で、現在家庭にある食料で1週間どのように過ごせるかシュミレーションしてみることも大切です。
上手に献立を組み立てるコツとしては、まずは冷蔵庫にあるものから利用していきます。電気やガス、水道が使えないことが考えられますが、ライフラインが使えるという前提での献立として考えてみます。
1日目は傷みやすいものを中心にします。パンやチーズ、牛乳などの乳製品をメインの朝食、フルーツはバナナなど日持ちがしないものから食べていきましょう。昼、夜は冷蔵庫の中にある残りの食材を中心に献立を考えます。
2日目は、引き続き冷蔵庫の中の残りを利用しながら、レトルトの食品を利用し、米や魚などをバランスよく摂取しましょう。
3日目は生野菜が残っていればよいのですが、ない場合には野菜が足りないと感じてくる頃です。主食はレトルトのお米を中心に献立を組み立てますが、炊き込みご飯などの少し野菜が入っているものを食べるとよいでしょう。さらに、海苔や乾燥保存のわかめなどを味噌汁に入れるなど工夫しましょう。
4日目は洋食が少し恋しくなってくる場合もあります。レトルトの洋風リゾットや、ミートソースを使い、火が使えるようであればパスタを茹でて献立に組み入れてみます。
5日目から7日の間は缶詰のソーセージ、パンなどを常備していれば、お米中心の食事にバランスよく取り入れて飽きないように工夫しましょう。デザートが食べたいときにはフルーツの缶詰がおすすめです。
※参考URL
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/pdf/gaido_160511_1.pdf
https://www.city.kimitsu.lg.jp/uploaded/attachment/2212.pdf”
まとめ
災害に備えて各家庭で食料の備蓄を考えておくことはとても大切です。
備蓄のポイントとしては、できるだけ普段利用している食品を使い、リスト化して定期的に賞味期限や数を確認することです。持ち出し用食料の準備も忘れないようにしたいものです。いざというときに慌てないためにも、普段とおりの食事ができる環境を整えておくことが大切といえます。
そのためには、今どんな食料が家にあるのかを把握することを習慣化するとよいでしょう。
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