地震や台風、洪水など自然災害の多い日本では、いざという時のために各家庭でも防災グッズを用意しておく必要があります。
特に非常食は災害時でも体力や健康を維持するために欠かせないものです。各お菓子メーカーでは災害時に備えてさまざまな非常食用のお菓子を製造・販売しています。調理の必要がなく、保存期間が長いお菓子は非常食として重宝します。
メーカーによっても特徴がありますので、ここでは災害時に役に立つお菓子をご紹介していきます。
非常食用のお菓子に力を入れるお菓子メーカーは多い!
非常食用お菓子の定番といえば、「乾パン」です。
学校や自治体で非常食として保管しているところもあります。「乾パン」は古くから保存食として作られ、戦時中には軍用食として食べられていました。栄養価が高く、携帯にも便利です。「乾パン」の製造でよく知られるお菓子メーカー「三立製菓」が生産を始めたのは1937年、それほど長い間、非常食として親しまれてきたということです。現在ではさらに改良されて、風味豊かで飽きの来ない味となっています。
最近では、多くのお菓子メーカーが非常食用お菓子の製造をしています。例えば、有名なお菓子メーカー「江崎グリコ」や「ナビスコリッツ」からは、ロングセラーのお菓子が缶詰になって非常食として購入できるようになりました。
また、和菓子の製造で有名な「井村屋製菓」では、長期保存が可能で栄養豊富なようかんが発売され、大ヒットとなっています。このように、普段お店でよく見かけるお菓子も、長期保存が可能な非常食として利用できるようになっています。
クッキーやクラッカー類は選択肢が多い!メーカーごとの特徴は?
非常食用お菓子として最も多いのがクッキーやクラッカーで、多くのお菓子メーカーが製造しています。
昔から「三立製菓」で製造されてきた「乾パン」は、そのままでも食べられますが、他の非常食と合わせても食べられるよう工夫されています。例えば、ミルクやスープに浸したり、ジャムを付けたり、魚などの缶詰をのせたりしても美味しく食べられるのです。
また、「大塚製薬」のカロリーメイトは普段から手軽に栄養を摂れる食品として人気ですが、2006年から非常食用として通常よりも保存期間が長いタイプも出ています。棒状になっているため食べやすく、栄養バランスが良いことから非常食用として便利です。
子ども用の非常食としては、「不二家」から出ている人気キャラクターの形をしたビスケットもおすすめです。カルシウムが強化され栄養バランスもいいので、非常食として利用できます。災害時でも楽しく栄養補給できるでしょう。
クッキーやクラッカーはメーカーごとに味や栄養成分が異なります。非常食用として購入する場合は、味や用途に合わせてさまざまなものを保存しておくと良いかもしれません。
ひとつは用意しておきたい飴類!おすすめのメーカーは?
避難生活時に重宝するのが、キャラメルやドロップなどの飴類です。ポケットやリュックに入れても、小さくかさ張ることはありません。
「森永製菓」からは保存缶に入ったミルクキャラメルが登場しました。保存期間が5年になり、家庭で常備しておくにも安心です。キャラメルはカロリーが高いため、1粒でもカロリー補給ができます。また、糖分が含まれているため、脳の働きを活発にしてくれる効果もあります。
「佐久間製菓」から出ている缶入りのドロップも、非常・携帯用として売られています。こちらも保存期間が5年で、手軽にカロリーや糖分を補給できます。ビタミンCやクエン酸も加わり、疲労回復効果も期待できます。色や形、味にもバリエーションがあり、飽きずに食べられそうです。
キャラメルやドロップは通勤や通学用のバッグに入れておいても、それほど邪魔になりません。いつどこで災害に遭うかわからないということを考えると、非常食用だけでなく普段から持ち歩いても良いかもしれませんね。
非常食分野で独自性が見えるお菓子メーカーはどこ?
独自性のある非常食用お菓子を出しているお菓子メーカーもあります。
あずきを使ったお菓子製造を手掛ける「井村屋製菓」は、5年6か月の長期保存が可能なようかんを発売し話題となりました。子どもやお年寄りでも食べやすく、他のお菓子とは違った食感が味わえます。原料として使われているあずきにはビタミンB1が豊富に含まれるため、筋肉の疲れやだるさ、むくみを防止する効果があると言われています。
あられやおせんべいの製造で知られる「越後製菓」では、保存缶に入った醤油せんべいを製造・販売しています。お菓子というと甘いものが多くなりますが、甘いものばかりでは飽きてしまいます。もっとも、非常時には適度な塩分補給も必要です。塩分が不足すると、めまいやふらつき、脱力感を引き起こすことがあるからです。
アレルギー対応のお菓子も出ています。「尾西食品」から発売されているクッキーは、小麦や乳、卵を使用していません。アレルギーが心配な方にとって非常時でも安心して食べられるお菓子として便利です。
非常食用お菓子の一つとして、こういったお菓子も用意しておきましょう。
非常食としてお菓子を選ぶときのポイント
非常食としてお菓子を選ぶときは、いくつかのポイントがあります。
まず、持ち運びに便利なことです。携帯しやすいお菓子は避難が必要な時に重宝します。また、日頃からバッグに入れておけば、いざという時も安心です。軽くて小さく、個包装になっているものが良いでしょう。例えば、「江崎グリコ」の個包装されているキャラメルなら、いつも持ち歩くことができます。
つぎに、長期保存が可能であることです。非常食は普段食べるものとは別に保存しておく必要がありますが、こまめに買い替えるのも面倒です。できれば3年から5年くらい保存が効くものが望ましいとされます。
味や栄養にも気を付ける必要があります。非常食とはいえ、単調な味ばかり続くと食欲がなくなってしまいます。また、できるだけ栄養のバランスも考えたお菓子であることも大切です。避難生活が長期にわたることも想定して、味や栄養バランスにも着目して買い揃えましょう。
まとめ
災害のニュースを耳にするたびに、防災グッズの重要性を認識させられるものです。災害時には食料品の流通がストップすることは大いに考えられ、非常食はいざという時に生き延びるための大切な食料となります。
保存や携帯に便利なお菓子は、非常食として大きな役割を果たします。お菓子と言えど、得られる栄養価や果たす機能は、見逃せませんよ。様々なポイントを考慮しながら、揃えてみてください。
非常食用に販売されているお菓子には多くの種類があり、長期保管が可能です。一般のお菓子も、携帯性や栄養価などに着目して、非常食として備えられます。様々なお菓子を用意しておくと、避難生活が長期にわたったとしても、飽きることなく食することができるでしょう。
ぜひお菓子も防災グッズのなかに取り入れてみてください。
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