今まで平和に暮らしていても、明日も安全であるという保証はなく、突然起こるのです。事前に防災グッズを用意しておくと日常生活で安心できますし、万が一の災害時でもスムーズに避難がしやすくなります。
そんな防災グッズには、非常食や避難用品だけでなく、衣類を用意しておくことも重要です。大人はもちろん、子どもの分まで「家族全員分」しっかりと用意しておくといいでしょう。
防災用衣類を準備するときのポイントを、いくつかの項目にわけてご紹介します。
衣類を防災グッズと捉えている家庭は少ない!
実は、「防災グッズを準備しよう!」というときに、衣類を思い浮かべる人は少ない傾向にあります。
「衣・食・住」という言葉があるように、衣類は「生活を送るうえで必須」となるアイテムです。国や自治体で定められた防災マニュアルには衣類の記載があるものの、内容は「下着」や「肌着」といった漠然とした場合がほとんどです。そのせいもあり、一般家庭において衣類を「防災グッズ」として捉えず、準備をしている人も少ないのが現状です。
災害時に住居が無事であれば衣類を取りに戻れますが、倒壊していたり立ち入りが危険であったりすると、持ち出しができません。避難所ではすぐに入浴ができず、洗濯もできない可能性は十分考えられます。こうした事態に備えて、すぐに持ち出せる防災袋に衣類を用意しておくことは重要なのです。
参考【https://life.pintoru.com/emergency-goods/clothing/】
防災グッズとしての衣類の条件
実際に防災グッズとしてどのような衣類を用意したら良いのか確認していきましょう。大人・子どもに限らず共通する重要なポイントは「防寒性」と「伸縮性」です。
まず、災害時に特に重要となるのが「防寒性」といわれています。冬はもちろん、夏も昼夜で気温差が激しい場合があり、保温性に優れた衣類を用意しておくことは大切です。防寒性の高い衣類として多くの人がイメージするのが、ウール素材の衣類ではないでしょうか。もちろん、ウール素材は体温を保持する目的としては高い効果があります。
しかし、防災グッズとなると話は別です。防災グッズは災害時にすぐ持ち出せるよう、コンパクトにまとめることが望ましいといわれています。そのため、かさばりやすいウール素材の衣類は避けた方が無難でしょう。
防災グッズとしておすすめなのは、「カッパ」です。カッパは風を通しにくく保温性に優れ、かさばりにくいというメリットがあります。特にズボンタイプのカッパは防寒性に優れているのでおすすめです。非常用持ち出し袋の中に入れておくと、万が一のときに活躍するでしょう。
「伸縮性」の観点では、動きやすい「ジャージ」を用意しておくといいでしょう。災害時は手続きや生活物資の調達など、動き回る機会が多いものです。「ジャージ」は軽く、伸縮性のある素材が特徴です。やわらかい素材のため洗濯もしやすく、乾きやすいので災害グッズとして重宝します。
「カッパ」と「ジャージ」、それに加えてマニュアルに記載されている「下着」や「肌着」をセットにして用意しましょう。
参考【https://life.pintoru.com/emergency-goods/clothing/】
子どもの衣類が必要な理由
防災グッズのなかで、意外に見落としがちなのが子どもの衣類です。
子どもはからだの成長が早く、衣類のサイズもすぐに変わりやすいものです。そのため、防災グッツとして子どもの衣類を用意していたけれど、「もう合わなくなっていた」というケースも少なくありません。
避難所に物資として送られてくる衣類に子ども用があっても、そのときの成長に合ったものを探すのはなかなか難しいものです。大人に比べると子どもの体格には差が出やすく、自分の子どもにぴったりのサイズが回ってくるという保証はありません。どんな環境でも快適に過ごせるよう、防災袋のなかに子ども用の衣類を用意しておくことが大切です。
子ども用は何をどのくらい準備したらいい?
子ども用の衣類は年齢に合わせて準備をすることが大切です。
中高生などの子どもがいる場合は、からだの作りが大人に近いので、大人と同じ要領で「カッパ」「ジャージ」「肌着」の3点を用意しておくと良いでしょう。「下着」に関しては大人と同様に3組程度用意しておくと、洗い替えができるので安心です。
注意したいのは赤ちゃんの場合です。用意するものが多く荷物がかさばる原因になるので、必要最低限のものを見極めることがポイントです。まず、赤ちゃんの必需品「紙おむつ」は、念のため普段よりも多めに用意しておくと安心です。赤ちゃんの肌は外部刺激に弱く、とてもデリケートです。避難所生活になった場合や、物資の普及が遅い場合にも対応できる量を準備しておきましょう。
さらに、「肌着」と「長袖・長ズボン」の準備をしておきましょう。赤ちゃんは体温調整を行うことが難しいといわれています。着替えを多く持ち出すと荷物がかさばるので、肌着を用意して暑さや寒さを調整してあげましょう。長袖・長ズボンは寒さだけでなく、赤ちゃんのデリケートなお肌を包み、守ってくれる役割も持っています。
意外と有能なのは「靴下」です。靴下は体温調整に役立つだけではなく、避難所においてルームシューズなど足を保護する目的としても役立ちます。子どもはもちろん、大人の分も靴下は用意しておきたい便利なアイテムのひとつです。
参考【http://www.kunizakinobue.com/bosai/protect_child.html】
中身の入れ替えは定期的に
衣類や食料を詰めた防災袋を用意して「もう安心だ!」と考えている人も多いのではないでしょうか。
災害に備えて防災グッズを準備することは大切ですが、それと同じくらい大切なのが、定期的なチェックをすることです。特に子どものいる家庭は、用意した衣類のサイズが、日々の子どもの成長に合っているか確認し、必要に応じては入れ替えなければなりません。いざというときにサイズが合っていなければ、せっかく準備をしても活用できません。成長期の子どもの場合は少なくとも、月に1度はサイズのチェックをしておくと安心です。
また、季節ごとの気温に合った衣類に詰め替えを行うことも重要なポイントです。衣類で最も重要なポイントは「防寒性」です。夏と冬とでは適した衣類が異なりますので、こまめに入れ替えを行うクセをつけましょう。
参考【http://www.kunizakinobue.com/bosai/protect_child.html】
まとめ
意外と見落としがちな「衣類」という防災グッズ。
何となくのイメージで衣類を防災袋に詰め込んでしまっては、いざというときに十分な役割を果たしてくれない場合もあります。ちょっとしたポイントに注意して揃えるだけで、万が一の災害時に大いに役立ちます。防災用としての衣類のポイントは、「防寒性」「伸縮性」「サイズ」の3つです。
子どもの成長や季節ごとに合わせて、定期的な衣類の入れ替えをしておくことも大切です。「備えあれば憂いなし」という言葉があるように、安全に暮らしている今こそ、防災グッズを用意してみてはいかがでしょう。しっかり準備ができた防災グッズがあれば、より安心して過ごせますよ。
コメントを残す