避難時に必要なのは貴重品や非常食だけには留まりません。もしものときに使える救急セットも避難時には大いに役立ちます。
事前にきちんと準備しておきましょう。なぜ救急セットが役に立つのか、そして救急セットに入れておくべき中身についてご紹介していきます。
避難時は危険がいっぱい
地震や大規模火災、土砂崩れなど、避難が必要になるような災害時は危険がいっぱい潜んでいます。
普段は安心して車を走行できるような道路も、避難時にはまともに歩くこともできないほどガレキが散乱している状態になっているかもしれません。そうでなくとも、二次災害によってケガを負うリスクは、普段の生活のときと比べると格段に高くなります。綺麗に舗装されているはずの道路をまともに通行できないだけでもケガをしやすい十分な理由ですが、それだけには留まりません。
避難時の混乱も、ケガをする原因になります。特に、一刻も早く避難しなければならないような緊急を要する事態では、そこにいる誰もが慌ててしまうものです。混乱に巻き込まれて、誰かに押されたり、人や物にぶつかったり、その拍子に転んだりするかもしれません。大ケガとまではいかなかったとしても、そのようなときに救急セットがあるとないとでは、後々の治癒の早さは大きく異なります。ケガをしなくとも、避難所での慣れない生活を強いられて体調を崩す可能性もあります。そういった事態に備えて、携帯可能な救急セットはきちんと準備しておいたほうが安心です。
日頃から準備しておくことが重要
避難時に使える救急セットは、避難指示が始まってから用意するのでは遅いのです。
用意しようと思っても、避難時では中身を買い揃えることはままならないでしょう。
そもそも災害のレベルによっては、周辺のお店が何一つ機能していないことも考えられます。だからこそ、災害とは無縁である日頃から準備しておくことが重要になります。事前に準備を徹底していれば、避難指示があっても迅速な対応が可能です。すぐに持ち出すことができるよう、救急セットも含めた避難グッズの置き場はあらかじめ明確に定めておきましょう。
また、ただ事前に準備しておくだけでなく、定期的な点検も忘れてはなりません。緊急避難のセットをひとまとめにしている場合、どうしても食べ物の消費期限を優先して見てしまいがちですが、救急セットのチェックも怠らないようにしましょう。いざというときに救急セットとして機能しなかったら意味がありません。
きちんと使えるかどうか、劣化してはいないかどうかを見ておくことが大切です。不備や問題があったら補充や交換をして、いつでも使えるよう定期的にメンテナンスをしましょう。
家族構成にあわせた救急セットの中身とは?
救急セットは、あらかじめ災害避難セットの一環としてセット販売されているものが多くあります。
商品によっては持ち歩きやすい専用ケースが付属されており、絆創膏や包帯、消毒液など、ケガの応急処置に必要になるような基本的なグッズが入れられています。
家族の人数が少ないようであれば、そのままでも特に問題はないでしょう。しかし、人数が多い、あるいは家族に幼い子どもや老人がいるようなら、予備も兼ねて多めに用意しておくことが望ましいです。また、家族の中に持病を患っている人や体調を崩しやすい人がいる場合は、治療薬もいくつか入れておくといいでしょう。
飲み忘れたら命に関わるような病気なら、特に薬は救急セットと一緒に準備しておきましょう。避難してからすぐに近くの病院で診てもらうのはなかなか難しいですし、何日も路頭に迷う可能性も十分にあり得ます。
そのようなときに薬を用意していないというのは致命的な問題です。災害ではどのような事態が起こるかわからない分、避難時に忘れることなく持って行けない場合もありますが、家族構成や家族の身体の状態に合わせた救急セットをカスタマイズして事前に用意しておくことが大切です。
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