しかし、ただ備蓄しているだけだと、いつのまにか消費期限を過ぎてしまうことがあります。消費期限が切れていると、いざ避難したときに食べられなくて、困ってしまうかもしれません。
そこで今回は、賢く非常食を備蓄するローリング法について紹介します。
ローリングストック法って何?
非常食の消費期限が切れてしまう大きな原因は、備蓄した後に無関心になってしまうことです。
避難するときに保管場所から取り出すまで、どんな非常食を購入したのか忘れてしまう人もいるでしょう。だからといって、保管している非常食を小まめにチェックするのは負担が大きいです。非常食の消費期限は商品によって異なります。それらを常に把握し、管理していくのは簡単なことではありません。このように非常食を備蓄したからといって、安心することはできないのです。
そこで注目されているのが、ローリングストック法という備蓄の手段です。日常の食生活の中に非常食の備蓄を取り入れる方法です。備蓄している非常食を普段の食事の際に使用して、消費した分をその都度購入して追加します。このように備蓄をローリングさせることによって、非常食の消費期限が切れるのを防ぐことができます。
非常食の消費期限に神経質になる必要がないので、備蓄による負担が大きいと感じることは少ないでしょう。
また、非常食の備蓄量が不足しないように、適切に追加していくことがポイントです。
どんな食材をストックしたらいい?
非常食を購入するときは、できるだけ消費期限が長いものを選んだほうが良いと思うのではないでしょうか。
消費期限が数年に及ぶものに限定すると、かなり少ない種類の中から選ぶことになります。しかしローリングストック法では、小まめに消費して追加していくので、それほど消費期限にこだわらなくても大丈夫です。そのため非常食の選択肢は広いといえます。
しかし、何も考えずに購入するのは良くありません。避難時のことを考えてバランスよく備蓄しておくことが大切です。常に備蓄しておきたいのは、主食となるご飯です。レンジやお湯で温めるだけで食べられるパック入りのものが良いでしょう。
避難して食欲がないときでも、おかゆにして食べられます。普段の食生活でも無理なく消費できるでしょう。ご飯にかけられるレトルトのカレーなども用意しておくと良いです。インスタントのラーメンや粉末の味噌汁なども、非常食としても普段の食材としても利用しやすいです。
魚や肉類など、おかずにしやすい缶詰もローリングストック法の非常食に適しています。また、水も忘れずに備蓄しておきましょう。
毎月非常食デーを決めよう
ローリングストック法を続けるためには、非常食を食べる日を決めておくことが大切です。
月に1度など、漠然と決めているだけでは忘れてしまう可能性があります。
また非常食を食べることに、苦痛を感じないようにしなければなりません。苦痛を感じるようになると、ローリングストック法を継続することは困難になります。そのため自分たちの好みの食材を選ぶことが重要です。
単純に食卓に並べるのではなく、普段のメニューに劣らないぐらいレシピを工夫すると良いでしょう。そのようにして、毎月の非常食デーを楽しめるのが望ましいです。毎月の非常食デーを決めることには、もう一つの意味があります。毎月欠かさずに食べることによって、非常食に親しみが持てるようになることです。
普段から食べていないと、避難したときに食べづらいと感じるかもしれません。ローリングストック法では、比較的鮮度が良くて食べやすい食材を備蓄でき、普段から慣れておくことで、もっと食べやすくなるでしょう。非常食デーが来るたびに、防災意識を高められるというメリットもあります。
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