2013年の東日本大震災や2016年の熊本地震のような大きい自然災害が近年日本で発生しています。
地震以外の水害、雪害などといった自然災害も発生しています。
ここでは、自然災害発生後のトイレ問題を書いていきます
①自然災害が発生するとトイレが使用できなくなります
大きい地震が発生すると地震の揺れにより、家が倒壊、断水、便器の破損でトイレが使用できなくなります。
2016年の熊本地震では、住宅の全壊が8,160棟、半壊が29,102棟、一部破損が129,632棟でした。
地震で倒壊しなくても断水でトイレが使用できなくなります。
断水は地震だけではなく、豪雨による河川の氾濫、土砂災害で下水管が破裂し、断水が発生します。
一般的に断水は復旧まで一週間以上かかると予想されています。
2013年の東日本大震災では三週間ほどかかりました。
②避難所に行けばトイレを使用できるとは限られません
避難所にはトイレがありますが、地震の揺れにより、倒壊してたり、断水していていれば使用することはできません。
使用できなくなった場合仮設トイレが設置されるのですが、すぐに設置されわけではありません。
2013年の東日本大震災では仮設トイレ設置までに一か月以上かかった自治体もありました。
仮に避難所のトイレを使用できても、不衛生であるためトイレを使用する事をためらい、排泄を我慢することがあります。
そうなると水分を控え、被災者の栄養状態の悪化や脱水症状、エコノミークラス症候群などの健康障害になる恐れがあります。
また避難所の施設によっては、和式便所が多く、また仮設トイレにも和式便器のトイレが多く、足腰の弱い高齢者や車いす使用の身体障害者にとって使用が困難になります。
トイレ問題は、多くの健康状態と衛生環境の悪化をもたらす要因になります。
③簡易トイレを自分で用意しておくことが大事
①、②の対策としては簡易トイレを自分自身で用意しておくことが大事です。
簡易トイレは水がなくても、どこでも使用できます。また、ダンボール椅子とセットの簡易トイレもあるので、足腰の弱い高齢者や車いす使用の身体障害者の方も使用することができます。簡易トイレの備蓄の目安として一人一日5回分を最低1週間分用意しましょう。
④トイレットペーパーも備蓄しよう
東日本大震災においては、被災地のみならず、全国でトイレットペーパーの不足が発生しました。トイレットペーパーの国内生産の4割は静岡県で行われているため、近い将来発生する東海地震等では、トイレットペーパーが全国的に深刻な供給不足になる恐れがあります。
これらの理由から経済産業省が日本家庭紙工業会に呼びかけ、「トイレットペーパー供給継続計画」を策定し、災害の際には、その構成員がトイレットペーパーの増産が定められています。
それでも1ヶ月の混乱が予想されるため、経済産業省は各家庭でトイレットペーパーを備蓄する事を呼びかけています。
災害時にトイレットペーパーが不足すると体を清潔に保てなくなってしまい、感染症のリスクが高まります。災害時に感染症を発すると、普段とは異なる生活環境で十分な治療を受けれなくなるので、速やかに症状を抑えることができません。
トイレットペーパーは水に溶ける性質を持っているため、水に侵食されてしまうと使用できなくなっています。災害時のために備蓄していても水に侵食され使えなくなっていては備蓄した意味がありません。
備蓄用で選ぶトイレットペーパーはビニールに包装されているものを選びましょう。
まとめ
防災といえば非常食、保存水、医療用品を思い浮かべる人が多いです。
しかし、災害時にはトイレの衛生環境問題等様々な問題が発生します。
自分の体を清潔に保ち、感染症などの病気から身を守るために、トイレットペーパー、簡易トイレを備蓄しておくことはとても重要です。
自然災害を完璧に予測をすることはできません。
なので常日頃から災害時にどう行動するか考えたり、防災備蓄により発生後の被害を減しましょう。
参考 参照サイト
地震のときのライフライン復旧日数まとめ
避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン
http://www.bousai.go.jp/taisaku/hinanjo/pdf/1604hinanjo_toilet_guideline.pdf
簡易トイレはなぜ必要?
http://shop.mylet.jp/bosai.html
防災グッズを備えま専科
https://emergency-goods.net/toilet-162/
経済産業省
http://www.meti.go.jp/press/2016/08/20160825005/20160825005.html
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