止血方法と、出血の危険性を知ろう!

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地震などの災害時は、ガラスの破片が床に落ちていたり、足がおぼつかずに倒れてしまったり、上からものが落ちてきて打撲をしたりなど、出血をする要因がたくさんあります。

出血している場合は早急な止血が必要となりますが、負傷者が感染症を有しているかどうかは見た目で判別がつきません。

ですので、出血の手当をする際、血液を直接触らないように注意しましょう。

手当する場合は、ビニール手袋などをはめると良いですが、すぐに用意できない場合は、ビニール袋や水を通さない素材のもので代用しましょう。

 

では、万が一出血の手当に遭遇した場合はどのような処置をすればいいのでしょうか。

また、出血量が多くなるとどのような危険性があるのでしょうか。

①止血方法を知ろう

止血方法は、どのような出血に対しても、下記のような圧迫した止血法を行います。

直接圧迫止血法

滅菌ガーゼや清潔なハンカチなどを直接傷口に当て、強く圧迫する方法です。

静脈性出血、毛細血管出血は、ほとんどこの方法で対処できます。

関節圧迫止血法

直接圧迫止血法で止血できない場合にこの方法で止血します。

水道ホースのホースを踏むと「水が止まる」原理と同じで、

傷口を直接圧迫しながら傷口から心臓に近い動脈を骨に向かって指で押さえることで、

血液の流れを止める方法です。

(引用:出血した時の応急手当 http://www.city.inazawa.aichi.jp/fire/emergency/sub6-1.html)

鼻出血

軽く上を向き、鼻を強くつまむ。軽く鼻孔に詰めておく。

※出血が止まってもすぐに鼻をかまない。

二の腕などのわきの下での出血

わきの下のくぼみから、親指で上腕骨に向けて強く押します。

額の出血

一方の手で頭を反対側から支えながら、耳のすぐ前で脈が触れる部位に他方の手の親指を当て圧迫します。

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②出血の種類

動脈性出血

動脈からの出血。血管が脈打ち、「ピュッ、ピュッ」と血が出ます。色は鮮やかな紅色です。

短時間に多量の血液を失います。

静脈製出血

静脈からの出血。滲みでるように、「ジワー」と血が出ます。色は暗い赤色です。

動脈性出血に比べ、多量出血するようなことはあまりありません。

毛細血管出血

動脈性出血と静脈性出血の中間色で、転んだときに出るような血です。

そのままにしておいても止血します。

③人間の血液量は?

人間の全身をめぐる血液量は、体重の約8%といわれています。

(例)

60キロ男性の血液量…60キロ×0.08=4.8リットル

40キロ女性の血液量…40キロ×0.08=3.2リットル

④体内の血液の20%が失われると…

一般に、体内の血液の20%が急速に失われると「出血性ショック」という重い病気になります。

出血性ショック

血液の循環が悪くなり、全身の組織や臓器に血液が十分運ばれない状態です。 この状態が続くと臓器に酸素や栄養が十分運ばれなくなるので、 組織や臓器に重大な障害を引き起こします。

(引用:出血性ショック 関連疾患 一般社団法人日本血液製剤協会 http://www.ketsukyo.or.jp/disease/decrease/dec_03.html)

(例)

60キロ男性の血液量20%…4.8リットル×0.2=0.96リットル

40キロ女性の血液量20%…3.2リットル×0.2=0.64リットル
目安として、500mlのペットボトル約1本〜2本分の血液が体内から無くなると大変危険です。
ショック症状は以下のようなものです。

・皮膚が青白くなり、唇が白っぽくなる。

・表情がぼんやりと目がうつろになる。

・脈が弱く早くなりったり、呼吸が早く浅くなったりする。
早急に治療が行われないと、多臓器不全(たぞうきふぜん)を起こして死に至ることもあります。

多臓器不全

肝臓や腎臓、肺など生命の維持に欠かすことのできない重要な臓器が、

同時あるいは連続的に機能不全に陥った状態。

(引用:多臓器不全(たぞうきふぜん)とは – コトバンク https://kotobank.jp/word/%E5%A4%9A%E8%87%93%E5%99%A8%E4%B8%8D%E5%85%A8-162958)

⑤体内の血液の30%以上が失われると…

体内の血液の30%が失われると”生命に危険を及ぼす”とされています。

(例)

60キロ男性の血液量30%…4.8リットル×0.3=1.44リットル

40キロ女性の血液量30%…3.2リットル×0.3=0.96リットル
また、体内の血液の50%が失われると”心停止”をきたします。

(例)

60キロ男性の血液量50%…4.8リットル×0.5=2.4リットル

40キロ女性の血液量50%…3.2リットル×0.5=1.6リットル

まとめ

災害時はもちろん、普段の生活でも出血の場面は多々あります。

いつ、どのようなときにも早急に対応できるように、止血方法や失血の危険性を知っておきましょう。

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参考・参照サイト

多量の出血|講習の内容について|救急法等の講習|活動内容・実績を知る|日本赤十字社

http://www.jrc.or.jp/activity/study/safety/bleed/index.html

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