選ぶときの大事なポイント!水が不要な非常食

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地震などの災害が多い日本では、災害時に備えて防災グッズを用意しておくことは欠かせません。特に水は重要です。インフラが止まって、水道が使えなかったり、ペットボトルなどで飲料水が購入できなかったりする状況に置かれたとき、備え付けの水は重要な役割を果たします。非常用の水があったとしても、普段のようには水は使えず、節約することになるでしょう。

例えば、水を使用しなくても食べられる非常食なら、節水に一役かいます。ここでは、水を使わなくても済む非常食についてまとめていきます。

日常生活での水の使い道は?

水の重要性は、日常生活でどんなことに水を使っているかを思い出していくとよく分かります。調理や飲料以外にもさまざまな場面で水を使用していると実感できるでしょう。もっとも多いのが手洗いや洗面に使う水です。朝起きたらほとんどの人が顔を洗いますし、外から帰ってきたら当たり前のように手洗いやうがいをします。これらの行為ができないようになると清潔さを損ない不快感を覚えるようになります。

また、病原菌に感染しやすくなり健康にも影響が出るでしょう。 トイレや入浴でも水は必要です。トイレが流せないとなると、そもそもトイレを使うこと自体を躊躇ってしまう人もいるでしょう。定期的に体を洗えなくなるのは体調不良の原因になりますし、ストレスも募ります。 怪我した際にも消毒する前に傷口を洗う過程が必要です。

このように、水は飲むだけでなく、生活のあらゆる状況で大切な役割を果たしています。非常食のなかに水を用意する人は多いですが、それ以外で使用する分も考慮することが大切になります。

非常用に準備する水の量は?

災害時には食糧と同じく水の確保も重要なテーマです。そのため、非常食セットとして飲料水を用意している家庭は多いでしょう。しかし、注意したいのは、非常食セットの水の量は「飲料水」として想定されているという点です。調理や洗面などに使うための水は、非常食セットには基本的に含まれません。非常食用の水の分量しか用意していないと、災害時にはあっという間に水が足りなくなってしまいます。

しかし、現実的に考えて家屋に危険が迫り、早く避難しなければいけない状態で、大量の水を持ち出すのは困難です。一刻を争うシチュエーションで、決して軽くはない水を大量に抱えながら行動するのは危険行為ともいえます。そのため、非常食も飲料水も最低限の量をコンパクトにまとめておくことが重要です。目安としては、最低限の量、3日分を目安に用意します。飲料水の量は最低1人1日9リットル、3日分だと9リットルにもなります。これにプラス生活用水を考慮して用意することになります。

これでも最低限の量ですが、家族全員分となると相当な重さになることが実感いただけるでしょう。2次持ち出し用として可能であれば多めに飲料水を用意して家に保存しておき、1次持ち出し用はスムーズに避難できるようにまとめておきましょう。

選ぶときの大事なポイント!水が不要な非常食

非常時に水を節約する方法

災害時の水でもっとも優先しなければいけない用途は「飲料」です。水分不足は体調不良の原因になり、ひどいときには生命の危機すら訪れます。水は、まずは「飲み物」として大切に扱うようにしましょう。 とはいえ、その他の用途をおざなりにしてしまうと衛生的にも精神的にもダメージが与えられてしまいます。

そこで、節水方法を知り、非常時にも実践するようおすすめします。 有効活用できる節水アイテムがウェットティッシュやウェットタオルです。ほとんど容量をとらないために災害グッズへ加えておくといいでしょう。手洗いや入浴の代わりなどに役立つので水を大幅に節約できます。ラップもまた、節約アイテムの一つです。皿やコップにラップを巻いて使用することで、食事の後でも水を使って洗う手間が省けます。

また、災害時は避難所のトイレなどなるべく公共の水道を利用し、所持している水をいざというときのために節約するようにしましょう。もちろん、避難所の水も限られている場合がおおいので、節水は心掛けましょう。

水不要の非常食にはどのようなものがある?

水を使わずに食べられる非常食を用意しておくのも節約方法の一つです。缶詰、瓶詰め、非常用のパンなどは水なしでも調理ができるうえ、保存期間に余裕があるので常備しておいて損はないでしょう。 ただし、これらの非常食のデメリットをあえて挙げるとすれば「熱がない」ことです。避難所では空調が充実していないケースも多く、特に夜間には寒気を感じる可能性があります。温かい食べ物を口にすると身も心も温まります。

そこで、水を使わなくても食べられ、温めることもできるカレーなどのレトルト食品がおすすめです。電子レンジがなくても、ストーブのような装置があれば、簡単に温めて食べることができます。非常食は味気ないものが多くなりがちなので、日常の食卓を再現できるのもありがたいポイントです。 一方、非常食に固いものが多くなりすぎると飲料水の消費量が増えてしまうので、注意しましょう。

水も火も不要のほかほか非常食も

仮に大災害で電気やガスが破壊され、ストーブさえも使用できなくなったら、レトルト食品の多くは調理不可能に陥ります。そんな状況下では温かい食事を用意できずに、お菓子や缶詰などで空腹をしのぐ機会が多くなるでしょう。冷たい食事ばかりでは体力も気力も損なわれてしまいます。

そこで、水も火も不要で調理できる非常食を備えておくことをおすすめします。 仕組みは簡単で、調理も難しくはありません。これらの非常食には発熱液や発熱剤と呼ばれる、単独で熱を発する物質が同封されています。調理の際には発熱物質を使用することで温かい料理を完成させられ、火やお湯は不要です。

この他、アウトドアグッズの中には発熱効果が備わっているタンブラーやお弁当箱も販売されています。非常事態でレトルト食品を温めるには、これらのアウトドアグッズを利用してみるのもいいでしょう。

選ぶときの大事なポイント!水が不要な非常食

まとめ

平和な日々を過ごしていると災害時のシミュレーションは難しいものです。何気なく使っている家電や機材が使用不可能になる状況をイメージできず、万が一の場面でパニックに陥る人は少なくありません。そこで、災害時の想定をして防災グッズを用意するならば、「あるもの」を考えるのではなく、「何もない」という前提から考えてみるといいでしょう。 衣食住が欠けた状況下では、生活に必要な最低限のものが見えてきます。水は中でも最重要なものの一つです。水が不要な行動をまとめ、他の物質で補うようにすると、飲料水に余裕を持たせることができます。

もちろん、災害時にはいつでも、シミュレーションを上回るトラブルが起きてしまいがちです。楽観視せずにさまざまなリスクを考慮して備えておくと、災害時にも冷静さを保てます。災害に備えるという行為は生活を振り返り、本当に大切なものを見抜く行為でもあるのです。

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